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私の愛する映画シリーズ 第6回「地球防衛軍」

地球防衛軍 オリジナル・サウンドトラック
1957年12月28日公開
監督/本多猪四郎
脚本/木村武
特技監督/円谷英二
原作/丘美丈二郎
潤色/香山滋
音楽/伊福部昭
出演/佐原健二、白川由美、平田昭彦、河内桃子、志村喬、土屋嘉男、藤田進、小杉義男、村上冬樹ほか

(物語)
富士山麓のとある村で夏祭りが行われていた。その中に天体物理学者渥美譲治(佐原健二)と、その親友白石亮一(平田昭彦)、渥美の恋人であり亮一の妹江津子(白川由美)、亮一の婚約者岩本広子(河内桃子)もいた。夏祭りの最中、突然山火事が起きる。その火は何と地中から噴き出していた。
亮一は何故か広子との婚約を破棄し、村に残る。帰った渥美は恩師の安達賢二郎博士(志村喬)に、数万年前に滅亡したと亮一が推測している遊星ミステロイドに関する論文「ミステロイドの研究」を手渡す。その直後、亮一のいる村に大きな山崩れが起き、村は全滅、亮一は生死不明となる。
調査に向かった渥美の前に、謎の怪物が現れ、麓の町へ進撃を開始した。怪物は防衛隊の手で撃退されたが、その怪物は生物ではなく、地球外の金属で作られた侵略ロボットであった!
さらに安達は月において飛行する円盤群を発見。渥美からの報告を受け、亮一の論文を発表し、調査を開始した。
富士山麓で調査を始めた安達や渥美らの前に謎のドームが出現する。
そのドームからは、何と「ミステリアン」と称する異星人が呼び掛けてきた。
山火事・山崩れ・怪物は全て彼らの仕業であった。
彼らは、数万年前、核戦争により母星ミステロイドを失い、宇宙を彷徨っており、ドームから半径3キロの土地と地球人女性との結婚の自由を要求する。
日本政府はそれを受け入れず、防衛隊にドームを攻撃させるが、ミステリアンドームの発する、強力なガンマー線を含む熱線と宇宙ステーションから現れた円盤の前に全滅。
ここに、ミステリアンの侵略に対向するべく、主義主張・民族の壁を超えた「地球防衛軍」が結成された!

東宝が「ゴジラ」「ラドン」に次いで送り出したのは、超兵器によるSF侵略戦争もの。
小松崎茂先生デザインによる巨大航空戦艦α号、β号、熱線放射器マーカライト・ファープとミステリアンとの大攻防戦が魅力的な作品です。
特に、α号が重量感たっぷりに飛行する姿には、円谷英二監督の、「飛行物への憧れ」を感じます。
巨大な侵略ロボット、巨大な空飛ぶ戦艦などは、後の特撮やアニメ等に多大な影響を与えいるでしょう。
東宝スコープの画面に、勇壮な伊福部音楽、乱れ飛ぶ光線。
今見ても素晴らしい限りで、当時の日本映画界の熱気・イマジネーションが伝わってくるようです。

この様に華やかなSF兵器が活躍する映画ですが、裏には人類の科学誤用への警告、異なる種族間での争いによる悲劇などが描かれています。
自分たちの星を核戦争、即ち科学の誤用・暴走という形で滅ぼしてしまったミステリアン。
これは、決してなってはいけない人類の未来の姿です。
ミステリアンは、科学の使用の仕方を誤り、「自滅」してしまったのですから。
本多猪四郎監督が本作に掲げたテーマが、「科学に支配されるのではなく、人類は理性と知恵でそれをコントロールしなくてはいけない」というものでした。
科学文明を享受するにしろ、使い方は我々人類がしっかりと判断しなくてはミステリアンの様になってしまうのです。

もう一つ私がこの映画で描かれているテーマとして「異なる種族間の対立の悲劇」があると思います。
ミステリアンは、「自滅」という形で、自分の星を滅ぼしてしまいました。
彼らはどうしても定住できる所が欲しい。そして地球に目をつけました。
しかし地球には自分たちと同じ姿をした「人類」という生物が住んでいた…。
地球人類としては、ミステリアンは迷惑な「侵略者」以外の何者でもありません。
ここに、どうしても戦争が発生してしまうのです。
異質な者が、互いの存在を認め合えない故に起こってしまう悲劇…。
最後、息絶え絶えになったミステリアンの素顔が出てくるシーンがあります。
彼らの姿は人間そのものです。
これは意図的にやったものでしょう。
本来は同じような種族なのに、何故争うのか…。
私は、ミステリアンが単純な悪役になっていないのがこの映画の傑作たる所以だと思います。
彼らにだって定住する星が欲しい、結婚もしたい…。
しかしどこにも受け入れてもらえない…。
故に、お互い自分たちの主張を無理矢理通すべく、戦争になってしまう…。
そういった戦争の一面を描いているのも、この映画の魅力の一つではないでしょうか。

こう思うと、本多・円谷コンビ作品のいつまでも古びないテーマには敬服するばかりです。
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地球防衛軍

この作品の感想に関してはゾンデさんと全く同意いたします。
科学の誤使用によって自らを破滅に導いてしまったエイリアンであるミステリアンが移住できる惑星を探しようやく見つけた地球には
既に地球人が住んでおり価値観の違いから来る戦争の幕開け・・・・。
しかもミステリアン自体は地球人と外見は変わりなく要求を受け入れられなかったばっかりに来る悲劇・・・。

地球人にとってはそんな彼等はまさに迷惑な存在の何者でもなかった訳ですが一方で彼等がまさに「理性を失った地球人そのもの」という影の部分を垣間見たわけでラスト安達博士のいう「ミステリアンの轍を踏んではならない」というのがメッセージなのではないでしょうか?
つまり「人類は冷静さを失うな」と。

さてさてこの作品では小松崎氏による様々なメカニックが登場しますが防衛軍サイドでは現実のメカを先取りもしくはいかにもありそうなデザインで現在の目で見るとリアルさが増してます。
(α号やβ号はまさにスペースシャトルの発展形みたいだ。マーカライトジャイロも当時存在したフライングウイングとロケットの合体のようだ。デザインもだが見事なまでに映画に馴染んでいるのが凄い)

ミステリアン側も恐らく世界最初の巨大ロボットであるモゲラをはじめ(当初では)移動要塞であるドーム基地や宇宙ステーション、戦闘円盤などその後のアニメや特撮作品に影響を与えたのです。
(アンダーソン作品の最初のメカ作品である「スーパーカー」はこれ以降の1961年の作品ですし・・・)

伊福部サウンドもハイテンションで全く古びでないし永遠の名作SFだと思います。

閑話休題。
私はこの作品に接したのはテレビ放映でもビデオでもなく1984年に発売されたドラマ編サントラレコードからでした。
クリスマスに購入したのですが伊福部マーチの応酬に何度も聞いたものでした。
で、後年になってビデオを見たのですが思った以上の円谷特撮のダイナミックさに感動を新たにしたのですが唯一違和感がありました。
それは後半の「ドーム要塞vsマーカライトファープ」の戦闘シーンでの伊福部マーチが途中で途切れていたのです。
私はドラマサントラでの疾走する伊福部マーチを連想してましたから
ここで正直少し落胆しました。
この落胆は後年のシネスコ版ビデオやDVDを見ても変わらず映像はともかく音声に関してはまともに商品化されてないのではないか?と邪推いたします。
(というか先のドラマサントラが唯一のカタチでの商品化?)
このサントラは当時東宝特撮のサントラを出していたキングレコードで出されてましたがこの時の音源がまだ東宝に返却されてないのでは?とも思ってしまいます。
ゾンデさんもし良ければこのキングから出されていたサントラレコードを購入することをお薦めします。
今ではかなりの高価だとは思いますしオークションでも滅多に出ない代物だとは思いますがそれだけの価値があると思います。
(他にも「キンゴジ」「初ゴジ」「モスラ」「海底軍艦」「怪獣大戦争」
「84年ゴジラ」があります。 何故薦めたというと先に書いた通りこの
ドラマサントラ、現在出ている映像ソフトとは違う音声での唯一の商品であるばかりでなく本多監督のメッセージが解説書に書かれているからです。)

Re: 地球防衛軍

> ルーさん
> 地球人にとってはそんな彼等はまさに迷惑な存在の何者でもなかった訳ですが一方で彼等がまさに「理性を失った地球人そのもの」という影の部分を垣間見たわけでラスト安達博士のいう「ミステリアンの轍を踏んではならない」というのがメッセージなのではないでしょうか?
> つまり「人類は冷静さを失うな」と。

仰る通りだと思います。
ミステリアンは、地球人との共存どころか、地球人そのものを滅ぼしてしまおう、とも考えていたととれる描写もありますし(地下要塞の建設など)。
東宝特撮の侵略者というのは、一貫して「理性を失った地球人そのもの」なんですよね。
何だかんだ言って「ゴジラ対ガイガン」のM宇宙ハンター星雲人もそうですし、「対メカゴジラ」の大宇宙ブラックホール第3惑星人もそうです。

> さてさてこの作品では小松崎氏による様々なメカニックが登場しますが防衛軍サイドでは現実のメカを先取りもしくはいかにもありそうなデザインで現在の目で見るとリアルさが増してます。
> (α号やβ号はまさにスペースシャトルの発展形みたいだ。マーカライトジャイロも当時存在したフライングウイングとロケットの合体のようだ。デザインもだが見事なまでに映画に馴染んでいるのが凄い)

α・β号はDVDのオーディオコメンタリーで、「飛ぶ訳がない」なんて突っ込まれてますけど、確かにスペースシャトルの発展形の様です。
あの発想は、「ヤマト」なんかに影響を与えたのではないかとも思います。

> ミステリアン側も恐らく世界最初の巨大ロボットであるモゲラをはじめ(当初では)移動要塞であるドーム基地や宇宙ステーション、戦闘円盤などその後のアニメや特撮作品に影響を与えたのです。
> (アンダーソン作品の最初のメカ作品である「スーパーカー」はこれ以降の1961年の作品ですし・・・)

そうですよね。
日本人、いや世界の人々に多大なイマジネーションを与えた映画なのかもしれません。
「宇宙大戦争」共々偉大な映画ですよね。

>ドラマ編サントラレコード
「伊福部マーチが途中で途切れるという」のは、マーカライト・ファープが降り立って、攻撃開始、同時に渥美(佐原健二)が侵入する場面のことでしょうか。
ドラマ編サントラレコードですが、レコード機器自体が無いので、購入は不可能に近いです…。
ドラマ編サントラレコードの音声もDVD、もしくはこれから出るであろうブルーレイに入れられないものでしょうかね。
プロフィール

ゾンデ5号

Author:ゾンデ5号
鉄道、特撮、アニメ、落語、その他もろもろ色々なものが好きな高校生のブログです。
色々な方面のネタを書きます。
特撮と言っても怪獣映画から戦記映画、SF、時代劇、ウルトラシリーズ、仮面ライダーシリーズ、アニメではタイムボカンシリーズ、新造人間キャシャーン、銀河鉄道999が好きです。
好きな俳優は主に東宝の俳優の方が多いです。
声優では故・富山敬さん、岡本茉利さんなどを贔屓しています。
鉄道では乗ること、撮ることが好きです。
好きな車両は583系、485系、455系、東北新幹線200系、E2系、ED75型機関車などが好きです。

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