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私の愛する映画シリーズ 第5回「空の大怪獣 ラドン」

監督:本多猪四郎
特技監督:円谷英二
脚本:木村武、村田武雄、本多猪四郎(ノンクレジット)
音楽:伊福部昭
原作:黒沼健
1956年12月26日公開

「ゴジラ」「ゴジラの逆襲」に続く、怪獣スペクタクル映画第3弾です(「『獣人雪男』は?」という突っ込みは無しで)。
この「ラドン」は、私が初めて大スクリーンで観た本多・円谷コンビの特撮映画です。
今年の6月20日(土)、山形県山形市のシベールアリーナで、「山形国際映画祭2009」のプレイベントの「ゴジラを作った男 本多猪四郎特集」の中の上映映画として、「ラドン」が上映され、私はそれを観ることが出来たのです。
今までDVDでしか観られなかった映画だけに、物凄く感動しました。
ただ、DVDの映像より退色しており、あまり状態の良いフィルムではありませんでしたが…。
このイベントについては↓に詳しいレポートが載っております。
http://www.g-tokusatsu.com/kaihou/kaihou156.pdf

(物語)
九州・阿蘇の炭鉱で、殺人事件が起きた。被害者の遺体は、非常に鋭利な刃物で斬られており、人間がやったものとは思えなかった。犯人は炭鉱技師河村繁(佐原健二)の恋人キヨ(白川由美)の兄、五郎(緒形燐作)の仕業とされるが、真犯人は、古代昆虫メガヌロンであった。
河村は、西村警部(小堀明男)らとメガヌロンを追うが、炭鉱の落盤に巻き込まれ、行方不明となるが、その後記憶喪失になった状態で発見される。
河村が発見された後、アジア各地で謎の飛行物体が目撃される。
正体は全く不明であったが、記憶を取り戻した河村の証言で正体が明らかになる。
それは、2億年前に地球に生息していた空の大怪獣ラドンであった!

さて、この作品は初めてのカラー怪獣映画となります(カラー特撮映画自体は同年8月8日公開の「白婦人の妖恋」が先)。
物語は、怪獣とは一見何の縁も無さそうな炭鉱から始まる訳ですが、炭鉱の奥から現れるメガヌロンが、「人知の及ばないところでとんでもない事が起こっている」というのを感じさせます。
地底から現れる怖い怪獣と言ったら、バラゴンにメガヌロンでしょう。
劇場で観るとメガヌロンの鳴き声(?)の怖さは半端じゃないです。
メガヌロンが姿を消した後、陥没、謎の飛行物体の出現と怪事件が相次ぐのですが、そこにも、「現代文明に『何か』別な物」が入り込んできているというのを感じさせます。
そして姿を現すラドン。
それまでの静寂を破るように、飛んで飛びまくり、自衛隊のF-86に追っかけられて西海橋をへし折り、福岡の街を廃墟にしてしまいます。
ラドンとF-86の空中戦は、伊福部昭先生の音楽「ラドン追撃せよ」と共に非常に有名ですが、円谷監督の「飛翔物」に対する拘りは物凄いものがあります。
F-86の飛び方は「見事!」としか言い様がないです。
ラドンはF-86に追いかけられて西海橋をへし折ってしまいますが、西海橋は重量感たっぷりにへし折れてくれます。
ここの描写の細かさが円谷特撮の魅力の一つです。
そしてラドンは福岡に現れます。
ここでは巨大扇風機を使用した衝撃波の描写が素晴らしいです。
瓦1枚1枚が剥がれ、木造家屋は紙の様に吹き飛びます。
ここのスペクタクル描写は、「ゴジラ」と双璧を成すといっても過言ではないです。
ラドンは結局北九州に大被害を与えてしまいます。

ここで注目したいのが、ラドンに全く悪意は無いということなのです。
ただちょっと地上に出てきたと思ったら変なものに追っかけられて、地上に降り立ったと思ったら砲撃を受けて怒って派手に暴れてしまった…。
ラドンの気持ちを代弁すればこんな感じでしょう。
ラドンは本来ならずっと地底で静かに眠っているべき存在でした。
それが、神の悪戯か科学文明の発達した社会に生まれてきてしまった…。
ラドンは最後、自衛隊の攻撃により噴火した阿蘇の噴火に巻き込まれ、命を落とします。
ラドンには何の罪もありません。
しかし人間にとっては「存在そのものが迷惑」なのです。
怪獣だって動物です。生きる権利はある筈です。
ですが、人間の勝手な論理の前に生きる権利を奪われてしまいます。
「存在そのものが人間社会にとって迷惑」という異形の者の悲しみは、この後「バラン」や「ガス人間第1号」などにも描写されます。
後に「キンゴジ」などの脚本を担当された関沢新一先生は、「存在そのものが迷惑」という怪獣の存在を、見事「陽」に転じさせています。

前述した通り、ラドンは阿蘇の噴火に巻き込まれ死んでいきます。
そこで、何とヒロインの白川由美が泣きだすのです。
これは、本多猪四郎監督が、ラドンを慈しんでいた故の描写ではないかと思います。
そして伊福部先生の、ラドンを追悼するのかのような壮大なレクイエム調のエンディング…。
本多・円谷・伊福部トリオの怪獣映画には、怪獣への慈しみが感じられます。
「異形の者への慈しみ」。
この要素は最近の怪獣映画に欠如しているように感じます。
「怪獣への慈しみ」が無くては、怪獣はただ怖いだけのお化け・破壊神のような存在になってしまいます。
ですが、ゴジラもラドンも、感情を持った動物です。
癪な事があれば怒るし、ふざける事もあります。
今度、怪獣映画を作ろうという方にぜひとも申し上げたい!
「ラドン」に描かれた「異形の者への慈しみ」を忘れてほしくないと…。
人類にとっては迷惑な存在な怪獣にだって生きる権利はあるのだと…。

そして、怪獣を好きになる前に動物を好きになってください!
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ゾンデ5号

Author:ゾンデ5号
鉄道、特撮、アニメ、落語、その他もろもろ色々なものが好きな高校生のブログです。
色々な方面のネタを書きます。
特撮と言っても怪獣映画から戦記映画、SF、時代劇、ウルトラシリーズ、仮面ライダーシリーズ、アニメではタイムボカンシリーズ、新造人間キャシャーン、銀河鉄道999が好きです。
好きな俳優は主に東宝の俳優の方が多いです。
声優では故・富山敬さん、岡本茉利さんなどを贔屓しています。
鉄道では乗ること、撮ることが好きです。
好きな車両は583系、485系、455系、東北新幹線200系、E2系、ED75型機関車などが好きです。

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